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見守って行く

毎週土曜日の夕方にクロと言う犬を飼っているお宅に伺います。

このクロは過去に何度も子犬を産んできました、その都度捨ててきたと飼い主は言います。

クロと飼い主のお婆さんと知り合ってから以後、2度のお産をしたので子犬達を引き取って里親探しをしました。

飼い主のお婆さんには不妊手術をして行きましょうと約束をし、獣医様に同行して頂きクロの様子を見て貰い

ました。

広い森の中の大きな農家でクロは自由気ままに飛び回って育ちました、余り人と接する事が無く私にも吠えて

威嚇していました、獣医様にも勿論吠えたてていました。

飼い主のお婆さんは高齢の為にクロを繋ぐ事も出来ません。

役場の方に相談にも行きましたが、手立ては有りませんでした。

お婆さんの息子さんが東京から帰る時に何とか捕まえて獣医様の所へ連れて来て貰いたいと息子さんに連

絡しました。

しかし不妊手術の費用が作れないと言われますので、当方で費用は出しますからと話しても人には迷惑掛け

られないから手術はしないと言われてしまいました。

確かに生活は大変な様子です、クロのご飯はイモや残りご飯です。

でも 飼い主のお婆さんも同じ様にイモや畑で採れた少しの野菜がご飯なのです。

この様子を見て私は何も言えなくなりました、私に出来る事はクロに会う時にドライフードとおやつを持って

行き、名前を呼んで慣れて貰う事

そしてまた子犬を産んだらその時は仕方がない引き取るしかない、と覚悟を決めて毎週見守りに行ってます

かなりクロは慣れてきて私の車を覚えてくれたのでしょう、車で走って行くとクロも迎えに来てくれる様になり

ました。

未だ触る事は出来ませんが私を威嚇することは有りません。

お婆さんはクロはもう年寄りだから子供は産まないと言うのですが、いつもビクビクです。

不妊手術の啓発、この活動は難しいとつくづく感じます。

いろいろとお話をして理解して貰うまでには時間が掛かるケースも有ります。

かなり前の話を思い出しました、行方不明の犬を探して居た事が有りました、何処どこに似た犬が居ますとの

情報を受けて有るボランティアの方が犬を捕まえて下さいました。

画像を送って貰いましたが違う犬と解りその旨を伝えました。

そのボランティアの方は捕獲した犬が雌犬だからと次の日にその犬を不妊手術の実施されました。

そして退院後に飼い主が現れてその犬は飼い主の元へかえりましたが、不妊手術をしてしまった事を大変

激怒されましてどの様に説明しても申し訳が立たない状態となりました。

ボランティアの方も悪気は無いのですが、私も誤りに行き兎に角頭を下げる事しか出来ませんでした。

犬は登録制で飼育され飼い主の所有がはっきりしていますから、どの様な飼い方をしていても当方としては

法律に触れる様な事をしてはならないと思わされました。

その様な事を思い出され クロも役場には一応狂犬病と登録をしていますから、手術に関して勝手な事は出

来ないのです。

ですから私が出来る責任の取り方として、毎週の見守りしかないのかと思います。

茨城に限らず不妊手術に対しての考えを持たない方や不良飼い主が沢山います、自分が携わった命に対し

て出来る事をして行こうと考えます。

昨日もクロのお家に行きました、この寒い中森の暗い中から私の車に気が付いて走ってくる姿を見て泣けて

きました。

啓発と言う活動は簡単では無いですね。
by a-s-kizuna | 2013-12-15 22:00

動物達を取り巻く問題や保護っ子達の様子などお伝えしていきます。

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